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英語学習者のほとんどが知らないフォニックスとは?大人の英語学習にこそ不可欠な理由を徹底解説!

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

フォニックスという言葉をご存知でしょうか?

最近になって、英語学習の用語としてこのフォニックスという言葉を聞くようになりました。

とはいえ…

 
英語学習者1

「フォニックス?聞いたことあるような無いような…」

 
英語学習者2

「フォニックスという言葉は聞いたことはあるけど、詳しくは知らないなぁ…」

という方がほとんどだと思います。

また、フォニックスについて少し調べたという方でも「子供向け」という印象を持っているかもしれません。

しかしフォニックスは大人の英語学習者にとってそこ、特にリスニングとスピーキングの観点から、英語学習を加速させる強いメリットを持っています。

そこで、この記事ではそんなフォニックスについて解説していきます。

TOEICで特にリスニングスコアを飛躍的に伸ばしたい方、ネイティブと遜色ない発音を身につけたい方を中心に、英語を学ぶ人全てに役立つ内容になるのでぜひ最後まで読んでみてください。

フォニックスとは?

フォニックスとは、英単語のつづりから正しい英語の発音をイメージする学習方法を指します。

発音記号を介さずに、単語のスペルで音をイメージするような感覚ですね。

発音記号を介さない分、ひとつひとつのつづりからの発音を可視化しませんが、一定の法則に基づいてダイレクトにつづりと発音を紐づけするので、より体感的にわかりやすく発音の改善が見込めるのが特徴です。

日本語で「あ、い、う、え、お」を学ぶように、母音の読み方と子音の読み方をひとつひとつ学ぶようなイメージですね。

aは「ァ、エィ」、bは「ブ」、cは「クッ、ス」…というような事をまず覚えて、その上でaはどんな時に「ァ」の発音になり、どんな時に「エィ」の発音になるのか…といった法則性を学んでいくような形です。

日本人が「あ、い、う、え、お」を小学校以前から学ぶように、英語圏でも幼児期にフォニックスを学ぶ事から、「フォニックスは子供の英会話学習向け」というイメージがありますが、実は大人の英語学習においてもフォニックスを学ぶメリットは大きいんです。

フォニックスを学ぶ事が与える英語学習のメリットとは?

フォニックスを学ぶ事が与える英語学習へのメリットは、大きく以下の事が挙げられます。

1.発音力の強化
2.リスニング力の強化
3.英単語学習の効率化

①発音力の強化

フォニックスは英単語のスペル(つづり)と発音の法則を学ぶ学習法なので、もちろん学んで身につければ発音力が向上します。

発音力が向上すれば、その分だけ自分の話す英語がネイティブスピーカーに対して伝わりやすくなります。

そしてそれ以上に、自分の発音に対する自信の無さを解消することでよりハキハキと英語を話せるようになるので、その相乗効果で自分の英語に自信を持つ事が出来ます。

リスニング力の強化

発音力が高まると、それにリンクしてリスニング力も向上します。

もう少し詳細に言うならば、「発音力が向上して英語の発音に対して理解が深まる事で、リスニング力が向上する。」という理屈になります。

言葉だけでは伝わりにくいと思うので、少し例を挙げてみましょう。

僕はあまりロボットについて詳しくないので、ロボットが出てくるアニメを全て「ガンダムみたいなもの」とひとくくりにしています。

しかし、ガンダムが好きな友人にそう言うと、かなりの確率で強い反感を買います。

というのも、彼の中にはロボットアニメの中にもいくつか住み分けがあって、「この機体はあのアニメの○○という機体だ。これはこのアニメの○○という機体だ。」という判別が明確につくからです。

しかし、僕の目に同じアニメーションが映ったとしても、それについての見識が全くないがために「ガンダムみたいなもの」としか認識出来ないわけです。

ここで話を英語学習に戻しましょう。

発音に対しての理解が薄い人はLとRの発音について「ラ行みたいなやつ」と一括りにした誤った認識しか出来ません。

しかし、発音に対しての理解が深い人は、LとRの発音を聞き分けることが出来るわけです。

以上のことから、フォニックスを学んで発音力を上げることは、英語の発音に対して理解を深める事であり、それがリスニング力の飛躍的な向上に繋がると言う事が出来ます。

英単語学習の効率化

フォニックスで発音の理解が深まる事は英単語の学習効率も向上させます。

単語を覚える際に、その単語の発音をより明確にイメージ出来るようになるからです。

発音が苦手な人や、苦手意識がなくても知識が少ない人は、英単語を見た時にまず視覚からその英単語を覚えようとします。

スペルを見た瞬間に英単語の意味をイメージ出来るようになるトレーニング自体は真っ当ではあります。

しかしスペルを見た瞬間に、そのスペルから発音を連想することが出来れば、さらに単語学習の効率が上がります。

なぜなら、視覚情報に加えて音声が脳内で再生されれば、聴覚の側面からもその単語をイメージする材料になるので、英単語を見た瞬間に起こる脳内の情報の濃度が上がるからです。

フォニックスを学び、英単語のスペルからその発音を連想出来るようになることで、より多角的に英単語を記憶出来るようになると言う事が出来ます。

以上のことから、フォニックスで発音の理解が深まる事は、英単語の学習効率を上げることにも繋がると言う事が出来ます。

フォニックスの学習方法とは?

ここまで、フォニックスとは一体何であるのかについて、フォニックスを学ぶ事でどんなメリットが得られるのかについてお伝えして来ました。

それでは、フォニックスを学ぶにはどんな学習法を取れば良いのでしょうか?

英語圏の子供のように、ひとつひとつアルファベットのフォニックスを覚えていくのは、大人になった私たちにとって効果的な学習方法とは限りません。

大人のフォニックスの習得は、フォニックスの法則性を0から積み上げていくのではなく、逆にこれまで培ってきた学校英語や英語学習の経験から0に向かって掘り下げて行く方法の方が効果的です。

子音の音読で発音の理解を深める

前項「フォニックスを学ぶメリット」でお伝えした通り、自分で発音が出来るようになることは、発音の理解を深めます。

発音の理解が深まると、発音の認識が敏感になります。
それは先述のガンダムの例でお伝えした通りです。

そして発音への認識が敏感になると、より正確な発音の認識をしやすくなります。

そうすることで、「英語の発音が持つ法則性」についても敏感に認識することが出来るようになるので、後述の学習効率も飛躍的に向上させることが可能になります。

実践する学習方法は非常に簡単です。

以下の子音について、以下の2つを以下の優先順位で発音出来るようになりましょう。

  1. LとRの区別
  2. THの発音

スムーズに発音出来るレベルにまではならなくて大丈夫です。

英語の発音を意識した時に、オーバーなくらいの発音分けが出来るようにさえなればOKです。

聞き取る際の認識を敏感にする目的であれば、それくらいで十分なんです。

①LとRの区別

何を置いても真っ先にやりたいのが、日本人にとって最重要課題と言って良い発音です。

とても基本的な事なのですが、アメリカに数年住んでいてTOEFLの成績も100オーバーの友人でさえ

 
アメリカ在住の日本人
「未だにLとRが原因で会話が詰まることはあるし、逆にそれさえ意識すれば90%発音で困る事はない」

と言うくらい重要な発音です。

とはいえ、意識すればちゃんと発音を分けるくらいならすぐに出来るようになるので、下の動画を参考にしながら練習してみてください。↓

②THの発音

LとRに次いで、発音出来るようになっていたい英語の発音です。

これが出来るようになると、発音においてはかなり「この人英語出来るな…」という印象を与える発音になります。

これも「S」や「Z」の発音と混同しやすく聞き取りの阻害をする原因となっているので、自分で発音出来るようになって聞き分けることが出来るようになると、かなり聞き取りが出来るようになってきますよ。

ぜひ動画を参考に、意識した時に発音出来るように練習してみてください。↓

補足:bとvの区別

上の二つほどは重要性が高くないので補足程度ですが、bとvの区別について余裕がある時にチェックしておくと良いです。

bとvの判別については文脈から判別可能な事もありますし、ネイティブスピーカーもある程度文脈から判別もしてくれます。

しかし、全く両者の判別がつかないよりも、ちゃんと判別がつくと聞き取る時も楽ですし発音する時も伝わりやすいです。

L,RとTHほど優先でやる必要はありませんが、ある程度学習が落ち着いたタイミングで意識してみると学習効率が上がるでしょう。

ディクテーション

ディクテーションとは、リスニング音声を聞き取り、聞き取れた英文を書き留めていく学習方法を指します。

ディクテーションはフォニックスを身につけるにあたって、自分が聞き取った英文が文字として残るのが非常に優れた学習方法と言えます。

冒頭の「フォニックスとは?」でお伝えした通り、英語のスペルと発音がリンクすることが非常に重要です。

ディクテーションでは、聞き取った音声を書き留めることで、自分が聞き取った英文と、実際に流れた英文のギャップを目に見える形で知る事が出来ます。

スペルと発音をすり合わせていく感覚

ディクテーションで書き留めた英文と、実際に流れた英文との差を見ながら「このスペルだとこういう発音になるのか」という視点で実践すると効果的です。

スペルの可視化で、母音の変化の法則性を身につける

母音については、一つのローマ字に対して異なる読み方がいくつも存在します。

子供の英語学習においては、それらをひとつひとつ覚えていきますが、大人の発音対策は法則性を身につけた方が効率的です。

例えば、bikeを「ビケ」ではなく「バイク」と読むのは既に学校英語でご存知かと思います。

幼児段階の教育とは違い、丸暗記で覚えた英語での発音の変化がいくつも頭にインプットされているからです。

それらの知識を活用しながら、ディクテーションで可視化されたスペルと発音のギャップをすり合わせていくことで、その法則性を肌で身につけるようなイメージです。

頭で丸暗記するよりも、感覚で体得するイメージなので、より実践的な力を身につける事が出来ます。

カタカナ英語から脱却して英語らしい発音を染み付かせていく

上述したような学習を実践していくことで、日本語の発音にとらわれたカタカナ英語を脱して英語らしい発音を身につけていく事が可能になります。

LとRの発音がわかるようになれば、Likeは「ライク」、Riceは「ライス」というような認識から解放されます。

同じような感覚で、「LikeはLikeだし、RiceはRice。ライクでもライスでもない。」というように、日本語の発音と英語の発音を完璧に住み分けられるようになります。

日本語の五十音と英語のフォニックスは全くの別物です。

フォニックスを身につける事は、すなわち日本語の発音と独立した、新たな英語の発音を作り出していく事だと言う事が出来るわけです。

大人の英語学習にこそフォニックスが効果的な理由

フォニックスは英語の幼児教育に用いられている事実から、子供のバイリンガル教育のためのツールだというイメージがありますが、実は大人の英語学習にこそ効果的だと言えます。

皆様ご存知の通り、少なくとも大人と呼ばれる年齢層が受けてきた英語教育は、座学中心の学習でした。

その結果、英語の勉強は英単語や文法事項を丸暗記する科目だという認識がついてしまったわけです。

TOEICや英検がリスニングの配点を半分以上設けている中で、学校のテストでは発音について深い理解がなくとも高得点を記録でき、英文科専攻でもない限り大学受験でも発音についてほとんど注目されない事からもわかるかと思います。

だからこそ、私たちが丸暗記の学習で培ってきた知識量を基に、そこからフォニックスという法則性を見出していくことで、一気に実用的で生きた英語を身につける大きな一手だと言う事ができるのではないでしょうか?

これまで座学で培ってきた英語力を培ってきた大人の英語学習者だからこそ、フォニックスを学ぶ事で一気に英語力をブーストさせることが出来るというわけですね。

以上の事から、大人の英語学習にこそ、フォニックスが効果的だという事が出来ます。

まとめ

この記事では、フォニックスについて以下の視点からお伝えしてきました。

  • フォニックスとは、英単語のスペルと発音をリンクさせる学習方法である
  • フォニックスを学ぶ事で、発音の改善によるリスニング力や英単語学習の向上を図ることが出来る
  • 大人の英語学習者がフォニックスを学ぶには、ディクテーションによるフォニックスの法則性を見出す学習法が効果的
  • 英語の幼児教育のイメージが強いフォニックスだが、実は大人の英語学習にこそ効果的

フォニックスを学ぶ事によって、座学に偏ったこれまでの英語学習とバランスを取る事で、一気にあなたの英語力にブーストをかける事も可能です。

ぜひ、あなたの英語学習に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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